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2006年9月25日 (月)

「坊ちゃん」的感覚

 小さな子供連れで、電車に乗っているとき、子供が気持ち悪くなってゲロを吐いた。直前に気持ち悪いと言ったらしいのだが、聞き逃していたようだ。
 子供にしてみれば、気持ち悪いというのもあるけれど、そういう場所で吐いてしまったということも相当にショックのようだった。そのとき同じ車両に乗っていた年配のおばさんのグループがビニール袋や小さなタオルをくれた。そういう親切くらいありがたいものはない。
 
 素朴な親切心こそ、価値あるもので、守らねばならないものである。
 
 親切第一をモットーにしていたのは、小説家、星新一の父親で星製薬社長だった星一だが、国民の価値もその親切度で決まると思う。星新一の本名は親一で、それは親切第一からきている。

 一方で、慢性的な悪意を抱いている人間もいる。
 金銭的な利益のみを追求してする人間も。

「金儲けが悪いわけではない」「誰もが自分がかわいい」といえばそうだが、親切心がかけらもない人間なら軽蔑されてしかるべきだと思う。

 企業レベルでは、ヨーロッパ発のCSR(企業の社会的責任)という考え方が浸透してきた。国際企業は「自分さえよければ何をしてもいい」というやり方では、市場から排除されかねない風潮ができつつある。まあ、NGOの圧力があってこそだが。
 国レベルでも、ブッシュ政権下で一国主義を通し、イスラエルにばかり肩入れするアメリカは、心から軽蔑される存在になってきている。先日のチャベス大統領の国連でのこき下ろしに対して、誰もアメリカを擁護しなかったし、アメリカに追従していたイギリスのブレアも支持を失った。日本では表立った動きはないが、個人レベルでは結構、米政権に嫌悪感を持つ人も多いのではないか。

 一人一人が心の中で「軽蔑すべきものを軽蔑する」「認めてはならないものは、認めない」という気持ちを持つことは小さなことだけれど、ものごとを変える一歩になる思う。逆に、今、世間的に重んじられていないものでも大切だと思うものを、尊敬し、重んじることも。
 自分さえよければいいという拝金主義、保身、悪意や力にモノをいわせた横暴を、多くの人が心から軽蔑し、素朴な親切心ややさしさを尊重すれば、世の中もっとよくなると思う。

ほとんど夏目漱石の「坊ちゃん」に近いような価値観だけど、今後は、そういう素朴さが世の中を動かすようになる気がする。

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